2017年7月14日金曜日

『いきどまり鉄道の旅』再デビュー!?


『いきどまり鉄道の旅』(河出文庫)が間もなく発売になる。

単行本が出てから6年経ってからの文庫化は、おそらく初めてのことだ。
このままフェードアウトかと思っていただけに、しみじみうれしい。

文庫になるのは発行された本の一部であり、その多くは単行本で実績を残したものだ。
さして売れなかった本が消えていくのは仕方がない。
ただ、この本は発売のタイミングがあまりにも微妙だった。
奥付を見ると初版印刷は2011年3月20日、初版発行は2011年3月30日。
あの東日本大震災直後の発行なのだ。
通常なら3月25日くらいから書店にならぶのだと思うが、
世の中そんな状況じゃなく、
のんびりした紀行文を読むたくなるような雰囲気はどこにもなかった。
やがて流通網が回復し、世の中が落ち着きを取り戻す頃になると、
そこに並ぶのは4月以降に発売された本たちである。

だから、ぼくにとってこのたびの文庫化は、ひっそりと
消えかけていた本が再デビューするようなものなのだ。

ほのぼのとした表紙から想像されるように、本書は盲腸線の終わり方を
見るためにあちこち出かけた紀行文で、
鉄道マニアが読んだら拍子抜けするくらい鉄分は薄い。
ぼく自身、鉄道にこだわりを持つタイプではないことを
お断りしておかなければならない。
紀行書を出すのは3冊目だが、最初はインド西端の村訪問記の
『ヒゲとラクダとフンコロガシ』という本、2冊めは古本屋を
訪ね歩いた『ぶらぶらヂンヂン古書の旅』、
そして今回がいきどまりを見る旅。
観光もせず、グルメにも走らず、何か一つ目的を持ってどこかへ
出かける"わざわざ旅行"ばかりである。そういうのが好きなのだ。
また、文庫ならではのものとして、
小坂俊史さん
4コママンガ解説を描いていただいた!

乗った路線は以下のとおりである。
わたらせ渓谷鉄道、烏山線、真岡鐵道、横須賀線、久留里線、
水郡線、ひたちなか海浜鉄道湊線、名松線、加太線、水間線、
大井川鉄道、吾妻線、信越本線、上信電鉄、鶴見線、秩父鉄道、
東武小泉線、青梅線、五日市線、石勝線、東武佐野線、越美北線

出かけるたびにぼくは思った。
線路は続かないよ、どこまでも---

*なお、この本の単行本タイトルは
『駅長さん!これ以上先には行けないんすか』という、
僕がかつて書いた『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』を始めとする
裁判長シリーズを模したものだった。
雑誌に連載していた『いきどまり鉄道の旅』では弱いと言われて
そうなったのだが、自分としては『駅長さん!』はもっと弱いんじゃないかと
思っていたので、このたび変更してもらったのだ。
新原稿も入っているけど『駅長さん!』を持っている方は、
ほぼ同じものなのでダブり買いにご注意ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/4309415598/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1500002752&sr=1-2&keywords=%E3%83%88%E3%83%AD+%E5%8C%97%E5%B0%BE

2017年7月1日土曜日

北尾トロ仕事帖2017年6月


何度も木曽へ


及び腰でラーメンを掬う担当編集者

『恋の法廷式』文庫描きおろしイラスト
カントの「純粋理性批判」に苦しめられた
熊の手料理を取材。"熊拓"をとってみた
3月にやった編集仕事が刷り上がってきた


2017.6月
雑誌の場合、前月に取材したものを翌月書くことも多く、
取材メモがどこいったかわかんなくなって
困ったりする…のは僕だけか。
今月は5月に取材した「週刊文春」の
記事を書いたんだけど、文春砲炸裂しまくりで
掲載の時期が延期になったり、まぁ個人的には
早く掲載してほしいのだが、
腐った政治家を追いつめる記事は
じゃんじゃん載せてほしいという
複雑な気分を味わった。
あと7月あたり、
集英社インターナショナルのwebサイトで
新連載が始まる予定で、
その取材にも追われていた。
以前から使ってて気に入ってる
「夕陽に赤い町中華」ってタイトルだ。
2017年も半分過ぎたが、前半の収穫は
熱中度という点でピロシキかなあ。
もしかするとこれは、さらなる展開があるかもですよ。

<原稿>
・動物園部 (「マニアッ区紳士録」第20回 ラジオライフ 三才ブックス 4P)
新連載「夕陽に赤い町中華」第1回 (集英社インターナシュナルweb)
・「恋の方程式」文庫用イラスト、まえがきなど(朝日新聞出版)
・町中華、もはや待ったなし!(ビッグコミックオリジナル[ORIGINALISM] 小学館)
・木曽ストーリーテラー冊子業務(SCOP)

・ローカル企業(週刊文春 文藝春秋 4P)
・途中下車に慣れすぎた本好きたちへ 無理めなアイツを読破せよ!(トロイカ学習帳 第112回 ダ・ヴィンチ KADOKAWA 5P)
・町中華探検隊がゆく!(第24回「喜楽」(西葛西)散歩の達人8月号 交通新聞社 2P)

・北尾トロのビジネスマン裁判傍聴記 第13回(プレジデントオンライン)
・裁判所は人生劇場 第6回(法学セミナー9月号 日本評論社 2P)

<ラジオ>
・「北尾トロのヨムラジ」(FMまつもと)

<受取材>
・町中華について(毎日新聞6.13夕刊 毎日新聞社)
・証言:ライターか作家か(ATLANTIS zine)
・「欠歯生活」著者インタビュー(週刊朝日 朝日新聞出版)