2020年5月11日月曜日

北尾トロ仕事帖2020.4月 ステイホームで考える

友人が入院し、飼っている
犬の散歩係に命じられた
2020.04月
コロナ自粛である。
3月17日に松本から埼玉県某市に引っ越して以来、ほとんどの時間を自宅で過ごしている。政府のやることは最低最悪で、嘘偽りにあふれ、能力という点だけみても世界ワーストクラスだ。
仕事への影響は大きい。取材は延期または中止となり、ライターとしてはお手上げだ。今月、取材のための外出は「ダ・ヴィンチ」と「danchu」の計2回のみだった。
ダ・ヴィンチ「トロイカ学習帳」では
3人が自宅付近で走ってタイムを計り、
400mリモートリレー!?
単発の仕事は書評が2本だけ。こんな時期に原稿を発注してくれた西日本新聞社と集英社インターナショナルにはお礼を言わなくちゃナ。


danchuで荻窪の「五稜郭」塩ラーメンを取材
しかしこの自粛は長引きそうである。少なくとも5月いっぱい、下手すると夏まで続くと思える。早めに収束すればいいが、数か月間続くと思っていたほうが社会実験としてはいいのかな。
個人の実験期間としても二度とない機会だ。新しいことに手を出してみる、試す、練習する、反応を伺うみたいなところでいかに時間を使うか。
まあ、これができそうでできないんだけどね。ボーっとしてるもんね。僕の「ステイホーム」4月編は、ボーっとしつつ息苦しい特殊な時間だった。世の中全般を覆うどんよりした空気に染まっちゃってるんだろうなぁ。どうもイマイチ気が乗らない。いやそれはどうなのよと日々思いながら流されちゃって、昼寝ばかりしてる。
畑を借りて苗を植え始める。
ここ、自粛期間のオアシスとなりそうだ
これほどヒマしてるのってライターになりたての20代半ば以来である。バカンスなんて縁がなかった。休んでいると落ち着かない自分は日本的な働き者と言えるかもしれない。仕事が面白いからというのは嘘じゃないけど、稼いでは使うサイクルにはまっていた。仕事が少なくギャラも低かった駆け出し時代と、まあまあ食べていけるようになってからを比べても、働き方にたいした変化はなかった。

だからもう、4月終盤になって、今回の自粛はウイルスからの意地の悪いプレゼントみたいなもんだと考えることにした。そう決めたら、時間を持て余すどころか家にいることにどんどん慣れてきた。
もちろん切実に困っている人、不安になってる人はたくさんいると思うし、僕自身も、これからどうなっていくのか、藪の中を歩いているような感じでじっとしているわけなんだけど。
今の時期は後に振り返ったとき、転換期という言い方をされる可能性が高い。少なくとも僕はそう思っている。元の生活に戻ったように思えたとしても何かが確実に変化していて、元通りではないだろう。リモートワークとかの表面的なことばかりではない。お手本などはないので、これまでのジョーシキを疑って自分の頭で考えないとだめだろうと思っている。
きっと、そんなにうまくはいかないさ。考えていた通りの展開になったことなど一度もないもんね。
だけど、ならばなおさら。
何が変わり、何が変わらないかという受け身の判断ではなく、
何を変え、何を変えないか、を選んで実践したいもんだ。
延長になった自粛期間の間に、自分なりの答えを探したい。
「狩猟生活」が発売になりました
<原稿>
「今晩泊めてくれないか」電書化のための加筆
(文藝春秋)
コロナ読書「ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方」
(集英社インターナショナルweb)
塩ラーメン「五稜郭」
(danchu プレジデント社)
「南相馬メドレー」書評
(西日本新聞)
トロイカ学習帳 第146回
新型コロナに負けるな本好き!!
春休みの宿題は「手洗い・うがい・健康管理」
(ダ・ヴィンチ6月号 KADOKAWA)
町中華探検隊がゆく!
(さんたつweb 交通新聞社)
猟犬猟師と、いざ山へ。第10回
(青春と読書 集英社)

<受け取材>
町中華コメント
(ダイヤモンドオンライン)